LARPリプレイ-雨音に立つ影

  • sirahiyo
  • 登録日 4/15
  • カテゴリ 創作(リプレイ他)

護衛任務帰りに雨に降られ、金のにわとり亭で依頼を待ってはや5日。
依頼達成で得たお金がすっかりなくなっても、
酒場は地元冒険者優先で依頼を回し、尻で席を温めるのみ。

と、そんなところで雨に濡れた女性が入ってくる。
娘サリーがサミラという存在しない子と遊び、水系の霊障にあっているらしい。
シケた依頼だと地元の冒険者は依頼を受けない様子。

しかし平民が奮発した程度の報酬額ではあるので、
路銀が尽きた冒険者数名含むパーティは依頼を引き受け、
市場で装備を整えた後に寂れた漁村へ行くことに。

その村は排他的な村人が多く、村人からの情報は期待できそうにない。
村長も、滞在許可は出すものの、余所者が入ってくるのを良くは思っていないようだ。
ヘレンの家に行くもサリーはおらず、父親のクロドも勝手にしろと自棄気味。

冒険者一行がサリーの部屋の探索に入ると、ポルターガイスト現象が頻発。
机の上には、長い髪で顔が見えない子とサリーが一緒に遊んでいる絵と、長い髪。
雨漏りもないのにところどころがじっとり濡れている。これあかんやつや。

そこでヘレンが入ってくる。サリーが見当たらないらしい。
彼女自身かなり疲労困憊している様子なので、寝かせてサリーを探しに。
浜辺でよく遊んでいるようなので、海岸方面へと向かう。

浜辺に着いて海を見ると、長い髪の少女が遊んでいる。
「洞窟で遊ぼう」と言っているようだが、豪雨と波音に紛れよく聞こえない。
少女に近付こうと海に踏み出したところで、突然エイの怪物が現れる。

混戦の末倒すも、既に長い髪の少女は消えていた。
治療を行っている時に、サリーが現れる。長い髪の少女とどこか似ているような……
「お友達がたくさんきた、ってサミラが言ってたわ」と彼女は笑った。

洞窟のことについて聞くと、サリーとサミラはよく海向こうの洞窟で遊ぶという。
しかし、外見上は岩屋に近く、そこまで中が広いことは窺わせない。
幽霊らしき少女と、怪しげな海の近くの洞窟。嫌な予感を胸に、サリーを家まで送る。

漁師道具の物置小屋で冒険者一行が眠りについた深夜。
誰かが外に出た音がしたので、冒険者三名が目を覚まし、内二名が追跡を試みる。
「誰か」は洞窟の方へと歩みを進めていったようだ。

二人が洞窟へと踏み込むと、聞いたことのある男の叫び声。
突入すると、エイの怪物がクロドを襲っているところだった。
怪物を屠ってクロドを助け帰還することにする。

その途中で、帰りが遅いと皆を起こし、海岸の方へ歩いてきた面子と合流。
クロドの話を聞くと、サリーとサミラは双子だったが、双子は不吉であり、
村長と長老衆から強く村の言い伝えを守るよう言われクロドがサミラを殺したという。

ヘレンは記憶を捻じ曲げサミラを忘れ、元からサリーは一人娘だと思っているそうだ。
子を殺したことをずっと悔いていたクロドが、あの場所はいけない、と繰り返す。
一行はクロドを慰めてから別れ、洞窟の調査に乗り出す。

洞窟に行くと、乾いた古い血痕と、祭壇、儀式用と思われる短剣。
祭壇を探ると罠と隠し扉を開く仕掛けが。罠を解除し、隠し扉を開ける。
奥には日記と数多くの血痕、そして、祭壇と儀式用短剣、邪神ミルリーフの魔法陣。

日記は村長のものだった。満月の夜、サリーを生贄に捧げる、と記されている。
ミルリーフの受肉のための儀式。満月は明日。ここはかつて暗殺者の村だったようだ。
冒険者一行はここで村長達を待ち構えることにし、罠をはり準備を整える。

明くる日に、村長と長老衆がサリーを連れてやってきた。
激しい戦闘の末、村長と長老衆の女性の一人を生け捕りにすることに成功する。
しかし、死を望む彼女は首にナイフを当てられても情報を吐かず、事切れた。

祭壇を壊してサミラを成仏させ、村長の自死や詠唱を防ぐため口に布を詰め込む。
ワイルドホークとレイエルは、気絶しているサリーを抱えヘレンの家へと戻る。
そこで待っていたのは、泣き濡れたヘレン一人だった。

クロドは今朝何者かに殺されたという。恐らく長老衆が口封じしたのだろう。
ヘレンに事情の一部を話し、邪神信仰を知らない村の衆を説得してもらう。
ワイルドホークは村長の家の早馬で、ファリス神殿に事の次第を伝えに行った。

村長を同じく早馬で神殿まで連行し、一行は依頼の報酬と、神殿からの報酬をもらう。
酒場に戻ると雨はすっかり止んでいて、店主がエールを奢るという。
一行は祝杯をあげ、各々の労をねぎらうのだった。

GM志望者との会話 - 小細工マスタリング

  • sirahiyo
  • 登録日 4/9
  • カテゴリ ノウハウ

やりたいシステムはあるんだけれど、難しそうだからGMできない、と言っている人にちょいちょい悪知恵を注ぎ込んだので、会話文を思い起こしながら微調整して掲載。
「」がGM希望者、『』が白河。

『GMはね、ルールとか全部取っ払って考えれば、"絵本の地の文役の人"とでも考えればいいよ』
「ほほう」
『例えば。"昔むかしあるところにNPCとPC1がおりました。NPCは山へ柴刈りに、君は川へ洗濯しに行きました"つって舞台や設定、現状を大まかに説明する。んで、"君が洗濯をしていると、川の上流から大きな桃がどんぶらこどんぶらこと流れてきました"
で、その後に、さてどうする?とでも言えばいい』
「あー……」
『"じゃあ、桃を手繰り寄せてみます"という行動宣言タイプのプレイヤーもいるし、"なんと大きな桃か!これは是非とも手に入れ味をみてみなければ!"と言うロールプレイタイプもプレイヤーもいるけど、まあそこらへんは好みで』
「自分はどっちかってと後者かなぁ」
『かもねぇ。で、"では、君は桃を家に持って帰る。台所から包丁を持ってきた状態だね。どうする?""桃を切る?君が切ろうとすると、中から何かが飛び出してくる!"と続けるだけで、ほらマスタリングできた』

「でも俺は桃を切るって宣言しちゃったし……中身まで勢い余ってブシャー!ってなっちゃったりして」
『ううむ、確かにあるんだよな。プレイヤーが勝手に振って"桃を一刀両断にする!出目12!よし!"っていう場合。そういう時は、"ちょい待ち。君がまさに桃を真っ二つにしようとするとだな、中に誰かがいることに気付く!"と繋げる』
「なるほど。でも、やりすぎると一人語りになっちゃうね」
『まあ、その辺は兼ね合いだ。逆に、"流れている桃をちゃんと入手できるかな?ダイス振ってみて"とかすれば、なんかそれっぽくなる。"出目6か。なら、君はこけそうになったが、なんとか桃を川辺まで引っ張ってくることができた"とか』

「出目が極端に低い場合は?例えば、ファンブルとまではいかなくても、2d6で1と2とか」
『どうしてもシナリオの都合で上手くいってほしい判定だった場合は、ネガティブな描写をしつつも成功時と同様の結果を与える。"君は思ったより深い川に苦戦して、頭まで濡れ鼠になってしまった。が、大きな桃も岩に引っかかっていたおかげで、なんとか回収できたね"。もしどうしても苦しいようなら、シナリオに差しさわりないペナルティに置き換えて失敗を表現する。"ああ、君は流れに足をとられて盛大にすっ転び、岩に膝をぶつけてしまった。HP-3しといてくれ。桃は流されて遠のきつつあるがもう一度挑戦できるよ"とかな』
「そうか、HP減らすって手があったか」
『そうそう。必ずしも、判定に失敗したからといって、PCの行為自体が失敗したことにしなくてもいいんだ。情報収集とかでも同じで、失敗した時は、あたかも成功したらそれ以上の情報を手に入れられたかのような口ぶりで、成功時に入手できるはずの情報を与えればいい。時々"PC達のダイスの目が奮わなくって情報与えられなくて困っちゃいました"みたいなことをいうGMがいるけど、馬鹿正直に失敗させる必要は何もないんだ』
「あ、そういえばそういう人いたなぁ」
『逆に言えば、そんくらい慣れてない人も腐る程いるから、多少慣れてなかろうが大丈夫。少々とちったりなんだったりなんてこともよくあることなんだから』
「おお、そっか」

例え話にとっさに桃太郎を持ってきてしまうのは、一番最初に読んだルールブックである『パワープレイ』のせいだろうなぁ。

パラノイアXPなぜなに質問箱

  • sirahiyo
  • 登録日 10/27
  • カテゴリ 紹介・レポート

と称して、手持ちのルールブックを参考に、色々な著作権とかそういうのを侵害しない程度に答えられる質問に答えていって、パラノイアを布教しようのコーナーです。

質問は随時受付、回答は順次追加予定です。

・三つスタイルがあるってきいたけど、違いは?
パラノイアXPにはZAP、クラシック、ストレートの三つのスタイルがあり、
それぞれ異なる楽しさをもっています。
ZAPスタイルは漫画的スタイルです。巨大金槌で叩かれてもペラッペラになるだけで五秒で復活したり、うっかり崖に気付かず空中で数歩歩いてから真っ逆さまに落下し「イテテ」で済むタイプのアニメを思い浮かべてください。15分で全員のキャラクタの全てのクローンが使い尽くされることでしょう。
クラシックスタイルはどたばたコメディ的スタイルです。長年のファンのお気に入り。奇天烈な新兵器と展開の中で、官僚は汚職にまみれ、ザ・コンピュータは偏執狂で、下水道には放射能汚染された白いワニが泳いでいます。1回〜数回のセッションで終了するようなミッションが相応しいでしょう。
ストレートスタイルはシリアスでダークなスタイルです。ザ・コンピュータは静かに正気を失いつつも効果的に作用する官僚機構をつくりだし、圧制を敷いています。キャラクタたちは相互不信に苛まれつつ、個々の敵を認識し、反逆の証拠書類を積み上げていきます。熟練したパラノイアプレイヤーたちであれば、ストレートスタイルによって、同じキャラクタで一連のミッションを行うミニシリーズを行うことができるでしょう。

ロールの仕方

  • sirahiyo
  • 登録日 5/18
  • カテゴリ ノウハウ

同じく、某所で自分が書いた記事の転載。

TRPGのプレイヤーキャラクタを操作する場合、 
私は大まかに分けて4つの操作方法があると思っている。 

1. プレイヤーが望む方向にキャラクターを動かす(指し手タイプ) 
2. プレイヤーが望む方向にキャラクターの行動を動機付ける(作家タイプ) 
3. キャラクタの動きをプレイヤー判断で操る(騎手タイプ) 
4. キャラクタの望むままにさせる(イタコタイプ) 

私は大抵騎手タイプである。 
色々な気質のキャラクタを基本的には好きにやらせて、 
問題行動をしそうになった時のみ手綱を引いて行動を修正する。 
無論、「問題行動」というのはその場の状況(主にGM)によって違うので、 
場の雰囲気をなるべく読むことが肝要となる。 
なお、私はこのタイプが一番性に合っているというだけで、 
真似をする必要もなければこのタイプが一番優れていると言う気もない。 

このタイプの長所は、キャラクタの自由度が高く、 
自分とある程度離れたキャラができる上に、 
そのキャラクタがセミオートで思考し行動してくれるので、 
プレイヤーとして考えてそのキャラクタだったらその考えが出るかどうか考えて、 
そのキャラなりの場に合った発言を考えて、とか、そういう手間を省くことができるところだ。 
ということで、今回は騎手タイプを取り上げて説明する。 

キャラクタが動き始めるには、ある程度そのキャラクタの行動指針がなければならない。 
私がプレロールドが不得手なのは、自分で決めたのでない行動指針は 
自分のものにし辛いためである。 
キャラクタが動いてくれるといっても、当然脳みそは自分のものなのだから、 
自分の中にある程度存在する規範でないと動いてもくれない。 
私が人外キャラをやる時も、人間らしいところを欠落させたり、 
人外に近いところを誇張しているだけだ。 

というよりも、私のプレイヤーキャラクタとなったキャラクタは 
全てこの欠落(引き算)と誇張(足し算)によって造られている。 
例えば、メガトラベラーの自キャラであるズートとカンラヤーをつくる時は、 

ズート: 
+→損得勘定、決断力、自信、自意識、生まれの誇示、孤独感、怒り、依存心 
-→平等意識、親切心 
カンラヤー: 
+→好戦、感情、超論理 
-→気遣い、思いやり、整合性、空虚感 

といった風味である。 
実際組み立てる際には、+-というよりも、まず一本のコンセプトの柱を中心に据えてから、 
盛ったり削ったりという感じに近い。つまりこう。 

ズート: 
貴族 
→ 平民を見下す、責務としての人民保護 
→ 孤高の女王と助け手。上に立たねばならないという強迫観念による恐怖、 
   癒し手としての従者への依存、危うい自己を保つための自己承認による自信 
カンラヤー: 
トラブルメーカー 
→ 好奇心の暴走、距離感・道徳観の欠如 
→ 好戦的かつ感覚的。自他の壁の欠落 

例を見てすぐ分かる通り、私は感情や心理・精神の歪みでキャラクタを造ることが多い。 
典型的なキャラクタが扱いやすいのと同じように、 
歪みはそのキャラクタの行動指針を決めるのに非常に役立つからである。 
そのキャラクタはなぜそう歪んでいるのか?歪んだ原因となる過去は、 
歪んでいる現在を生み、歪んだ行動という未来をつくる。 
人格が破綻しない程度に、周囲のキャラクタと交流出来る程度に 
壊れたキャラクタにしておくのが動かしやすくするためのコツとも言える。 
妄想、誤解、衝動、発作、歪んだ思想、間違った感情が私のキャラクタの原動力である。 

こんな風に内面を狂気じみさせているので、 
そのまま演じるとただのアブない精神異常者になってしまうので、ここで魔法をかける。 
「二次元化」「フィクション化」「テンプレート化」好きなのを選ぶといい。 
つまり、意図的にわざとらしくて薄っぺらい非実在存在にするのである。 
この過程を経ることで、盛りすぎた設定をすっきりさせることが出来る。 
しかしながら、最初からテンプレートキャラとして作って演じるよりも、 
隠し感情背景がある方が、キャラクタは生き生きすること請け合いだ。 
この過程によって、ズートは気違いではなく高貴で自信家なお嬢様になり、 
カンラヤーは天真爛漫格闘娘になる。 
この時どの位加工処理を加えるかは、システムにもよるし、GMにもよるし、 
そのキャラクタはどの位置のキャラクタかによる。 
脇役ならば多少ぶっ壊れていても大丈夫だし、主役級ならば個性も大事だが、 
他のプレイヤーのキャラクタとの兼ね合いも考えなければならない。 

さあ。キャラクタが完成した。 
しばらく自分の中で動いてもらうと良い。 
自己紹介をするなら何を話すのか。何を一番大切なもの/ことだと考えているのか。 
許せないことは何か。やりたいことは何か。 
他のプレイヤーのキャラクタが決まっているなら、書類とか口頭で、 
こんな人のことをどう思うか、会ったらなんて声をかけるか、どういう関係性にしたいかなどを、 
「もし自分がそのキャラクタだったら」どう答えるか、どう思っているのか考え、 
自分の中で言ってもらう。 
そうすると、段々自分の中でキャラクタの確固たる思考があらわれてくるだろう。 
「自分の好きなあの人なら、この場面ではこうする」や 
「自分の好きなあのアニメや漫画のキャラなら、きっとこうする」を、 
「自分の造ったこのキャラクタなら、こうする」にするだけである。 
しかも、前二つと違って、彼/彼女/それは自分の中から生まれたものだ。 
他人よりも余程動かしやすいだろう。 

好き勝手にキャラクタを造ったら、キャラクタが動きまわっている最中、 
手綱はしっかりと握らなければならない。 
「キャラクタが勝手に動いちゃって」とか「こういうキャラクタなんです」というのは、 
相手が「こいつだから仕方ないね」と思ってくれなければ意味がないのであって、 
言い訳としては言語道断である。 
それだったら最初からそんなキャラクタを作るなと言いたくなる。 
その行動がシナリオや卓の雰囲気を悪い意味で壊してしまう、 
とプレイヤーが思った時が手綱の引きどころである。 
手綱を引くとはどういうことか。方法は2つ。 

1. 狂気度を薄める、表現を和らげる 
例:カンラヤー 
「なんでウレタンなんか使うにゃ?相手を殺すまでが戦闘にゃ? 
 殺されたら弱いから興味ないにゃ?別にカンラヤー困らないにゃ」 
→ 「ウレタン巻いて闘うにゃ!倒れたらごろんして治ったらまたやるにゃ! 
   そしたらいっぱい戦えるにゃ!いっぱい戦うの嬉しいにゃ!」 

2. プレイヤーの思考を少し流入させる、もう一つ別の行動を考えさせる 
例:ズート 
「下賤の者がはしたなく私の仕事に口を挟まないでくれる?」 
→ 「ふぅん、そうね。一応頭の隅にはその案、置いておくわ」 

この位和らげておけば、PC間で角が立つことがあっても、 
PL間が不和になることは多分ないといってもいいだろう。 
このブレーキさえかけられれば、後はキャラクタが思ったことを伝えられるように 
自分の身体(主に口を含めた首から上)を預けてあげればいいだけである。 

以上、 
「自分を素材に、コンセプトを柱に切り貼り盛り削り」 
「歪ませて型にはめて再成形」 
「毒々しすぎたら薄めたり塗り直し」 
という三つの工程を踏めば、セッション中セミオートで動く、 
白河式プレイヤーキャラクタが完成するという記事でした。 
ね、簡単でしょ?

キャラクタの作り方。

  • sirahiyo
  • 登録日 5/18
  • カテゴリ ノウハウ

某所で書いた記事をこちらにも移しておきます。

この記事を書いた時、DX3のキャラクタを作成していたので、DX3を例にあげて紹介。

1. ロマンを探す
システムが分かった時点でルールブックを読み、使いたいジョブ(今回の場合はシンドローム)・スキル(今回の場合はエフェクト)・判定などをいくつか心に留めておきます。
今回の場合、シンドロームでは身体の一部あるいは全部を触手にできるエグザイルと、獣と化すことで触手を生やせそうなキュマイラ、液体触手なブラム=ストーカー、砂触手武器を作れるモルフェウス、媚薬を作れるソラリスの5種類がピンときました。エフェクトやライフパスは多すぎるので省略。あと、すぐ人外になりたがる私の性で、レネゲイドビーイングっていいよね、と思いました。

ちなみに
・人外
・触手
・脳筋フルアタッカー
・支援役
が好きという自分の傾向を掴んでおくと、2.でまとめやすくなります。

2. 大枠を決める
NPC一覧っぽいページをみれば、何がこのシステムで重要な値なのかが少し分かります。
DX3の場合は、シンドローム・ワークスとカヴァー・侵食率・年齢性別がキャラクタ把握に重要みたいです。
そこでキャラクターシートを見ると、どうやらシンドロームが大きめの枠を使っているらしいことが分かります。
キャラクターシートで大きめの枠を使っている箇所は、大体変化しやすい値か重要な値です。ルールを見ると基本的にシンドロームが変化することはないようなので、きっと重要な値なのでしょう。
ということで、シンドロームだけはルールに則って(面倒なのであまり厳密にはしない)やってみましょう。

まず、さっき「いいなぁ」と思っていたシンドロームが、それぞれ何をメインとしているかを軽く調べます。ルールブック1のP.79を読むと、能力値がどのように割り振られているか分かるので、割り振られた値が高い能力値に関連する力なんだろうなぁという推測が出来ます。
つまり、肉体に高い値が割り振られているなら物理アタッカー、社会に高い値が割り振られているなら非戦闘時に活躍したり支援が主になるような能力を獲得できるということです。
ここでロマンをとるのもいいのですが、ある程度データ的に役に立つキャラクタじゃないと動かしにくいので、そこそこちゃんと考えます。
やりたいシンドロームとデータを考えると、純粋にアタッカーをやりたいならエグザイル/キュマイラ、支援ならエグザイル/ソラリスになります。
ただしここで問題なのは、ちらっと他の面子を考えた時に、完全初心者が一人いるということです。完全初心者は考える量が少なくて済むフルアタッカーをやると仮定すると、参加人数が少ないのにフルアタッカーの数ばかり増えることになります。そうすると、セッション中にチームができないことが増えます。
ここでどうするか。
エグザイル/モルフェウスで白兵も射撃も出来るし支援もちみっと、という器用貧乏キャラにする、という選択肢が出てきました。
どちらにするかはその場のノリで決めるとしましょう。

3. 一行設定をつける
さてこの時点で、媚薬とか麻痺薬とか注入できる触手キャラか、軟硬のどちらの触手も使えるキャラという設定が出来ました。
年齢と性別は好きに決められるみたいなので、とりあえず外見は妙齢のおにゃのこにしましょう。
あと、レネゲイドビーイングになりたいので、《オリジン:》の欄をざっと見て、どんな種になりたいかを考えます。
触手触手。システムが日常の中の非日常をテーマとした現代日本を舞台としているので、いわゆるえっちい触手はファンタジーです。ここら辺から考え、別システムの「怪異」という都市伝説から生まれたモンスターのことを思い出します。
都市伝説。噂。触手の噂といったら妄想。妄想がどう噂のように散布されるか。語る。語る場所はどこか。情報収集も拡散もできるインターネット。
インターネットの触手妄想?なんだ、2chやpixivのことか。そういえば、AVとかに出てくる処女淫乱とか童貞襲いまくる女教師とかって集団妄想でキャラが立ってるようなものだよね。なんでテンプレート化やタグつけができるかといえば、共通認識だからだ。口裂け女の人物像が共通であるように。
ということで、このキャラクタは「『こんな触手を持つ淫魔のようなえろえろな女性がいたらなぁ』という人間諸君の妄想がインターネット上で広がりまた逆に濃縮されて生まれたレネゲイドビーイング」に決定。

4. キャラクタ作成
使えるように、かつロマンを忘れずにキャラクタをルールに則って作成します。
大枠が決まり設定も少しはあるため、方向性は定めやすいです。
Aさんのキャラが近接フルアタッカー、Bさんのキャラが遠距離アタッカー兼情報収集係になったので、心置きなく交渉役兼支援型にします。また、Bさんが器用貧乏に振ってくれたので、安心して極端にします。

5. 肉付け
4.でデータ的な部分が(シナリオ間ロイス以外)固まったので、後はそれ以外の部分、つまり設定部分を詰めていきます。
レネゲイドビーイングは基本的に人好きということなので、覚醒が渇望ということも踏まえて「最初は人との身体の交わりを望む存在だったが、人の心にも興味を示すようになり、もっと交流したいという気持ちを抱くようになった」とします。これなら、過剰な下ネタなしに人間と関われるからです。衝動は解放なので、意志判定失敗したら面白いことになりますが。
生まれは旧い記憶、経験は喪失、邂逅は忘却と、記憶関連の経歴になったので、全部絡めます。つまり、記憶が多すぎて/長すぎて、大切な何かを忘れてしまった、という感じですね。
ここら辺はGMと相談する必要もありますが、とりあえず仮に決めます。
決まらない時はダイスに決めてもらう……固定ロイスは出自時にとった「仲間:好奇心/脅威」、経験時にとった「仲間:慈愛/憐憫」、邂逅時にとった「忘却:都築京香・懐旧/恐怖」。
うーん、喪失から決めた方がわかりやすいかな?
電子の海の一つの妄想でしかなかったが、顕現を強く願う一人に対し、初めて性愛の他にも人間と関わってみたくなった(覚醒:渇望)。その時自分は次元の壁を超え、この世界に生まれた。

出会った人間のうちの一人は孤独で惨めで、(寿命かその他の原因かはさておき)呆気なく死んでしまった。最後まで奴は可哀想な奴だった(ネガティブ:憐憫)。他に抱いていた感情があった(ポジティブ:慈愛)はずだが、もう忘れてしまった。この記憶は次第に薄れゆき、ほとんど覚えていないが、非日常に足を踏み入れた時に、ふと胸に吹き込む哀しい風として、自分はまだ人と関わり尽くしていないと気付かせる。

うむ、良い感じ。んじゃ出自……旧い記憶か。
目覚めた時、そこにいたのは一人の女性だった。
自分を見て驚くどころか、よき話し相手になってくれた。
そして彼女が住んでいる世界、つまりこの現実は、自分が生まれた世界……快楽により支配された世界とは違い、色々な感情が入り混じっている世界だと知る。
この世界と彼女自身への興味が深まる(ポジティブ:好奇心)一方で、その混沌の中で生き抜く彼女に対しいくら話し語られても未知が深まるような言い知れぬ感覚(ネガティブ:脅威)を覚えた。

おけ。
ぶっちゃけ邂逅のやつは公式NPCだからリプレイとかサプリメント読み込まないと設定作りようがないので、今の時点では決めないでおく。忘却だし大丈夫でしょう。
突拍子もないことやりたくなった時に「実は全部この過去のせいだったんだよ今思い出したけど!」「な、なんだってー!?」をやればいいや。

6. 調整
「ハンドアウトこれ完璧に土地神様よね」「黒髪ストレート枠が空いてるだとう?突っ込む」「カヴァーなににするって?ニートでもいいけど交流したいしなぁ……巫女でいいや萌え属性つくし」だのやってると、私の場合語られてない(セッションに使われていない)部分の設定が書き換わるなんてよくあるもので。

・生まれ自体はアレだけど、いつの間にか交流特化になったことにしちまえ
・噂話を媒介にした怪異って語り継がれないと力が弱まるっていうよね、じゃあ怪異が伝説になり神様になったような神社作って、参拝者が増えれば自分の存在も安泰★ってなったら結構切羽詰まった行動動機になるよね
・今リビルドして見直したらエグザイルのエフェクト結局《鍵いらずの歩み》しかもってないじゃん、じゃあそれフル活用して色々なところにひっそり首突っ込む神出鬼没好奇心旺盛キャラにしよっと

なんて設定変更をちょいちょい入れて出来上がり。

「行動動機」か「性格」で一本柱を作っておくと、あとはそれに従って動くだけなのでロールが楽です。

セッションではそれなりにキャラが立てたので、今回の事件(セッション)で彼女が四六時中何考えてたか、行動事由を一つひとつ考えていくとまたキャラが深まります。
人間(人外だけど)一歩動きだしちゃえばあとは自然と二歩目三歩目が出るので、とりあえず初期設定としてはこんなもん、なキャラメイキングでした。
 

(1)